JWOOD工法

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JWOOD工法は地震に強い家づくりと
未来に再度使える構造材です。

JWOOD工法で耐震等級3を実現

 

地震に強い家づくりの時代へ

建築基準法第1条、 「建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。」 1995年1月6,343人もの犠牲者を出した阪神・淡路大震災では、亡くなった方の80%以上が建物の倒壊・家具の転倒などによる圧死が原因だったことがわかっています。建築基準法はその最初の条文で最低限の基準しか定めてないことを明言しています。大地震が多発する日本で地震の被害から大切な家族とその暮らしを守るためには、建築基準法を超える高い性能を持った家づくりが求められます。

 

地震から学んだ家づくりの性能

建築基準法は数々の地震を経験することで、耐震基準をつくり上げてきました。 そして今では、建築基準法で定める以上の性能を求める時代へと変わってきています。 2000年に制定された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」では建築基準法の想定を上回る大地震に対する耐震基準が設けられました。阪神淡路大震災クラスの地震でも十分な安全性を確保するためには、耐震性能に関する国内最高基準である「耐震等級3」の家づくりが必要なのです。

 

これがJWOOD LVLと専用金物を用いた、地震に強い家、JWOOD工法

住宅は構造上、「鉛直荷重」と呼ばれる荷重を支えなければなりません。建物自体の「固定荷重(自重)」、竣工後に建物に載る家具、人などの「積載荷重」があり、その荷重に耐えられるように梁、柱、基礎の断面が安全である必要があります。また、地震発生時には大きな「水平方向の力」がかかるため、耐力壁の量を十分確保し、必要に応じて金物で補強することも必要です。
JWOOD工法では、柱や梁、基礎との接合部には専用の金物を使用します。木材と金物はドリフトピンやパイプピンと呼ばれる鋼製のピンで接合され、大地震でも破断することなく、家を倒壊から守ります。そして、もっとも重要なのが柱や梁、土台となる構造材です。無垢材や集成材などがありますが、さらに強さを追求した理想の構造材が、JWOOD LVLと呼ばれる柱です。

バラつかない品質

ニュージーランドの大地で植林され、30年で成木となったパイン材は計画的に伐採されます。一定の長さにカットされたパイン材の丸太を大根のかつら剥きの要領で切削し、ドライヤーでしっかりと乾燥させます。厚さ約4mmに切り出された単板は、弱点となる部分が切り落とされ、1枚ごとにその強さが測定されます。強さに応じてランク分けされた単板は、製造する材の性能に合わせて選定されてJWOOD LVLが作られます。
所定の強さを確保できるものだけが選ばれ作られたJWOOD LVLは、
内部までしっかりと乾燥し、積層接着することで個々の単板の性能が平均化され、バラツキの少ない安定した品質の構造材を作ることが可能となります。構造用LVL JWOODは、木材固有の弱点を克服した、理想的な木質材料と言えます。

製造工程

 

内部までしっかりと乾燥

JWOOD LVLは単板の段階でしっかりと乾燥させるため、内部まで低い含水率を維持できる乾燥材と言えます。無垢材(乾燥材)は断面の周辺は乾燥されていますが、中心部までは乾燥が行き届かず、含水率が高くなっています。一方、JWOOD LVLは周辺部・中心部共に低い含水率を維持し、「平衡含水率」を大きく下回る含水率を内部まで均一に維持できるため、安定した強度を発揮することができます。

【大気中の平衡含水率とは】
木材は多くの水分を含んでおり、伐採・製材されると木口などから徐々に乾燥が進行し、材の反りや痩せ、割れなどが建築材料として問題になる可能性があります。
木材中の水分の量は“含水率”として表され、水分の吸収と排出のバランスが取れる含水率を『平衡含水率』と言います。平衡含水率は季節・気温・湿度などによって異なりますが、およそ15%前後と言われており、材料の内部が高い含水率の場合、建築後に平衡含水率に向かって乾燥し、反りや痩せが問題となります。JWOOD LVLは20枚以上の単板を積層接着することで、含水率の変化による寸法変化を抑えるとともに、乾燥状態から徐々に平衡含水率に近づいていくことで、材同士の噛み合わせはより強固になります。

長期的な寸法安定を実現

住宅の高気密・高断熱化が求められる現在、寸法変化の少ないLVLを用いることは木材の収縮による隙間を作らず、高性能な住宅を長期的に維持することができます。日本独特な四季という気候や湿度の変化にも左右されず、今後何十年という長い間安定した品質の家を維持するためには、構造材や土台に長期的に寸法が安定した材を使用することがとても重要になります。

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バラつきの少ない安定した強度

木材は節や木目などにより1本1本異なった表情を楽しむことができる反面、材の硬さや強さは大きく異なります。特に無垢材は木味を最も味わうことができる材料であると同時に、バラツキの最も大きい材料でもあります。LVLや集成材などに代表されるエンジニアリングウッド※は、それら木材特有の弱点を克服し、材料の硬さや強さが明らかにされた材料なのです。材料性能のバラツキは構成する要素の数が増えるほどに小さくなると考えられており、20層以上の単板を積層接着するJWOOD LVLは最もバラツキの少ない木材の一つといえます。
※エンジニアリングウッド:JASの認定材料に代表される工学的に性能が明らかにされた木質材料の総称。

 

基準強度を上回るめり込み強度

JWOOD LVLは製造段階で高圧のプレスを受けるため、無垢材や集成材などに比べてめり込みに対する高い性能を発揮します。平使い・縦使い共に建築基準法で定められためり込み強度を大きく上回ったことを確認しています。建物全体を支える土台がめり込めば建物全体が傾くことに繋がります。JWOOD LVLは長期間に渡りしっかりと建物を支えます。

JAS認定に裏付けされた安心の強さ

木材は建築基準法とJAS(日本農林規格)でその性能が定められています。JWOOD LVLはトータルで高い強度が与えられていますが、特に梁の折れにくさを表す曲げ強度やせん断強度で他の材料の10~20%ほど高い数値が与えられています。JWOOD LVLの特徴である安定した性能が高い材料強度を実現し、エンジニアリングウッド※としてのJAS認定が高強度で信頼性の高い設計を可能にします。

比較表
強度比較

 

在来軸組工法の弱点を克服した新しい軸組工法

かつての日本の住宅は大黒柱や丸太など、比較的大きな断面の材料を多用したダイナミックな構造でした。そのため、木材同士の接合のために材を欠き込んでも十分安全性が確保できていました。しかし、大径木の確保や経済性の問題やプレカットの普及により、現在では必要最低寸法の材料を用いて建築することが多くなっています。そこで、私たちは材料への欠き込みを最小限に抑え、JWOOD LVLの特性を最大限に活かすことのできる金物接合を採用し、材料と接合部の両方の特徴を活かし、長い間安定した耐震性を維持できる住宅づくりを実現しています。

 

専用金物による高強度の接合部

住宅に使われる梁は床や屋根の重さを支えます。梁が折れないことが確認されれば、その重さは梁の端部にある金物で支えることになります。特に梁の上に柱や壁が載る場合には、2.0〜3.0t以上もの重さを端部の接合部で支えなくてはなりません。JWOOD工法の接合部は伝統的な在来軸組工法の接合部と比較して、最大耐力で約1.5倍もの強度を発揮しました。接合部が強く、硬いことで骨太な構造体を作ることができるのです。

 

内部まで乾燥しているから接合金物は長期的にもしっかり緊結

製材後も木材はその季節・地域ごとの平衡含水率に合わせて水分の吸排出を繰り返します。乾燥が行き届いていない木材は水分を排出することで材が痩せ、クロスの亀裂や床のキシミ、最悪の場合には接合金物の緩みを引き起こす恐れがあります。JWOOD LVLは内部まで十分に乾燥された材料なので、水分の排出による痩せや接合部の緩みを起こさず、逆に平衡含水率に向かって僅かに膨張することで金物との密着性が増し、より強固に接合されるようになるのです。

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亀裂の心配もないJWOOD LVL

集成材は厚さ2.5cm程度の挽板(ラミナ)を重ね合わせて作られるため、それぞれの層は無垢材と変わりません。そのため、乾燥による僅かなクラックが組み合わさって大きな亀裂に発展したり、小さなクラックから水分が入って材や接合部の耐力を低下させる恐れもあります。一方、JWOOD LVLの単板は厚さ4mmと薄く、1枚の寸法変化はごく僅かです。また単板を20枚以上重ねて作られるため、単板同士が動きを拘束し合って高い寸法精度を維持しています。JWOOD工法の接合部は経年変化による耐力の低下を許さず、長い間安定した構造性能を維持することが可能なのです。

 

JWOOD LVLと専用金物よる最強タッグ

JWOOD工法の接合部は金物と木材を “ドリフトピン” や “パイプピン” と呼ばれる鋼製のピンで接合します。JWOOD LVLはこれらの接合具のめり込みに対して高い性能を発揮します。層数の多さがバラツキを最小に抑え、硬く、強く、安定した性能を持つ接合部を実現しています。また、硬く強い接合部は大地震だけでなく、その後に頻発する強い余震でも緩みません。JWOOD LVLと金物の組み合わせは正に最強タッグと言えるのです。

 

地震の揺れでもしっかりと釘を保持

耐震性の要である耐力壁のほとんどは、地震に対して釘がぬけないことで抵抗しています。そのため住宅の耐震性には「釘の保持力」が大きく影響しているのです。JWOOD LVLはベイヒバやベイツガの土台に対しておよそ1.4倍の釘の保持力を発揮しました。釘の保持力が高いJWOOD工法の住宅は大地震やその後の余震でも高い耐震性を維持できるのです。

 

制震壁で、地震の揺れを大幅に軽減

近年、度重なる大地震から人々の生命・財産を守るため、JWOOD工法は建物の耐震性能の向上に力を注いできました。しかし、耐震性を高めることで数百年に一度と言われる大地震から建物の倒壊を免れたとしても。その後の強い余震により建物に大きな被害が与えられることがあります。大地震後も今まで通りの生活を維持するためには耐震壁と共に、建物の揺れを吸収する制震壁が有効と言えます。JWOOD制震壁は硬いJWOOD筋交いと制震ダンパーの組み合わせでエネルゲー吸収と共に粘り強さを付与します。
これにより、初期状態では耐震壁として、繰り返しの振動時には制震ダンパーとしてエネルギーを吸収して揺れを軽減します。

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